Idressitalianの名前で活動している元ツアーガイドのVincenzo Girasoli氏は、「イタリアの魅力を全世界に広める」ためにイタリア全土を旅している動画ブロガーです。
Facebook Liveとスターを活用してファン層を築き、コロナ禍での収益化に成功したGirasoli氏の事例をご紹介します。
Facebookスターは、ライブ配信中に送信することでクリエイターを応援できる有料のバーチャル製品です(一部のクリエイター限定で提供中)。Vincenzo Girasoli氏はこれによって夢を叶えることができました。同氏が常日頃から思い描いていたその夢とは、自分が考えたイタリアツアーを催行すること――そしてありのままのリアルなイタリアを届けることです。そこで7年前に始めたのが、自身のブログや動画を通じてイタリアの魅力を発信する「デジタル雑誌」、Idressitalianです。しかし新型コロナウイルス感染症の流行を受け、同氏はコンテンツ戦略の見直しを迫られていました。
コロナ禍の最中にアイデアが降ってきました。世界の人々が旅行をできないのなら、自宅にいる人に向けてイタリアを届けよう――。2020年5月、Girasoli氏は、これからの1年間は安全を最優先しながら旅行を配信しようと決めました。旅費の埋め合わせをしながら自身の夢を実現するために、Liveのスター機能はうってつけでした。
収益が11倍に増加(それ以前の5か月間との比較)*
スター送信者数は平均634人*
1日で100万スターを獲得**
ライブ動画の再生回数2,400万回***
200本のライブ動画を制作(1か月平均40本)***
*Facebook内部データ(2019年12月~2020年9月)。
**Vincenzo Girasoli氏提供のデータ(2020年7月5日)。
***CrowdTangleの公開データ。
Girasoli氏は、Liveで視聴者とリアルタイムにつながってバーチャルなイタリアツアーを催行し、配信中にスターを獲得しています。「Amici di Idressitalian! (Idressitalianの友よ!)」。同氏のLiveは毎回この温かい呼びかけから始まります。配信時間は1時間強。ほぼ毎日欠かさず配信し、ときには1日に複数回行います。コンテンツ戦略はシンプルです。「毎日、場所を変えて配信しています。アート、グルメ、ファッション、自然、人の温かみを織り交ぜるのがポイントですね」。
スターを使い始めてから5か月で、Idressitalian氏のライブ動画は200本に達し(月平均40本)、ライブツアーの再生回数は2,400万回を超えました***。
配信の頻度や長さについて何か巧みな戦略があるのかというと、そういうわけではありません。Girasoli氏は見せたいものを紹介し終わるまで、ライブ配信を切らずに流しっぱなしにします。このやり方が、ツアーを一段とリアルで魅力的なものにしています。視聴者に体験を分かち合うことで、訪れたことのない場所をGirasoli氏とともに歩いているような気分を味わってもらえるのです。
スターではなくコンテンツを見ましょう。私がファンの皆さんや今のこの活動を愛していることは、見ている人にも伝わっていると思います。だから、彼らはその愛に応えてくれるんです。
Girasoli氏は、「視聴者と作り物ではない自然な関係」を築いています。Idressitalianを専業にできるだけの収入が必要なことはファンもわかっており、彼らの励ましと応援はこの期間にGirasoli氏が受け取ったスターの数に表れています。
スター導入後の5か月で、スター送信者数は月平均634人に達し、収益はそれ以前の5か月間と比べて11倍以上に増加しました*。
Girasoli氏がこれほどの成功をつかむことができたのは、ライブ配信中にスターの目標数を設定し、視聴者が目標達成を応援しようと思えるようにしたからです。7月のカプリ島ツアーでは1日でスター100万個という意欲的な目標を設定し、その日の夜中までに目標数を7万5,000個も上回るスターを獲得しました**。こうしたスター活用法は、視聴者の関心やスター送信の気持ちが途切れないようにしつつ、収益目標を確実に達成するうえで効果的だとGirasoli氏は考えています。
Girasoli氏によれば、紹介するスポットの美しさと魅力に比例して、スターの数も増えると言います。スターを送ってくれた人に対しては、質問に答えたり呼びかけたりしてお返しをしています。また、スペシャルギフトや限定イベントへの招待というかたちで感謝を表しているほか、この1年間の旅について書く予定の書籍の中でもスター送信者に言及します。
スターでライブ動画の収益化を考えているクリエイターに対して、Girasoli氏は「スターではなくコンテンツを見ましょう」と語ります。同氏がスターを使ってトップクリエイターの仲間入りを果たしたのは、視聴者のことを理解するために時間を割いて観察したからです。ライブ配信でのやり取りを観察して視聴者が求めているものを明確につかみ、視聴者が喜ぶものを提供するのです。このように価値あるコンテンツの制作に力を注ぐことで、視聴者にスターで応援する理由を与えることができます。
「今はサプライズを演出することに夢中です。方法はいろいろです。紹介するスポットだったり、服装や経路だったり。私がファンの皆さんや今のこの活動を愛していることは、見ている人にも伝わっていると思います。だから、彼らはその愛に応えてくれるんです」とGirasoli氏は話します。
スターで収益を上げたことでチャンスが広がり、Girasoli氏はチームメンバーを3人から5人に増やしたり、新たな事業に投資することが可能になりました。現在のバーチャルツアーからの自然な流れとして、次はEコマースに挑戦し、限定のイタリア体験やメイド・イン・イタリーの一級品を販売することを計画中です。
スターは現在ベータ版であり、一部のクリエイターの方のみご利用いただけます。